毛髪の表面をおおって内部を保護している部分。角化した硬く平たい細胞が毛先に向かってうろこのように重なり合い、その模様を小皮紋理/スケールと呼ぶ。一枚の細胞の厚さは約0.005ミリ。無色透明で独特の光沢がある。毛髪全体に占める割合は10~15%。一枚の細胞は、以下の3層に分かれる。
- エピキューティクル(表小皮)
- キューティクルの最も外側にある硬い層。厚さ約10nm(ナノメートル)で、リン脂質や多糖類が結合してできている。化学薬品はほとんど通さないが、物理的な力に弱い。毛髪の一番外側にあって空気や水などと直接接している表面にはF層という脂質の層があり、油とよく馴染む。
- エキゾキューティクル(外小皮)
- キューティクルの中間層。シスチンの多い軟質のケラチンからなり、パーマ剤などの影響を受けやすい。
- エンドキューティクル(内小皮)
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キューティクルの最も内側にある。シスチンは少ないのでパーマ剤には強いが、タンパク質を侵す薬品には弱い。