スーパーオキシドに電子が1個くっついた活性酸素。酸素原子2個と水素原子2個で構成されている。電子は全てペアになっているため、フリーラジカルではない。
電子はペアになると安定する性質がある。過酸化水素の状態であれば電子はすべてペアになっているため酸化力(ほかから電子を奪う力)もそれほど大きくない。しかし、わずかな刺激で簡単に2つ分かれてヒドロキシラジカルという酸化力の強い活性酸素になる。過酸化水素は細胞膜も簡単に通り抜けて細胞内に入り込めるため、細胞内でヒドロキシラジカルに変化するとDNAを損なうことも考えられる。
体内で発生した過酸化水素は体に侵入した細菌を殺すなどのはたらきもする。殺菌消毒薬のオキシフルにも配合されるが、オキシフルで実際に殺菌作業を行っているのは過酸化水素から変化したヒドロキシラジカルであることが多いとされる。
「おしえて!おそらさん 抗酸化物質について、もっと知りたい!」内のイラストも参照のこと。