動植物の細胞中に存在しているリン脂質の一種で、生体膜の重要な構成成分。ギリシャ語で卵黄を意味するレシトース(Lekithos)という言葉から名づけられた。
油を水になじませてエマルションを作る作用(乳化力)がある。表皮に含まれるレシチンは、汗と皮脂を乳化して皮脂膜を作るのに役立つ。また、マヨネーズ原料の酢と油が分離せずクリーム状になるのは、卵黄に含まれるレシチンが乳化剤としてはたらいているため。卵黄のほかには、大豆、穀類、ゴマ油、コーン油、小魚、レバー、ウナギなどにも多く含まれる。健康維持のために効果があるとされ、サプリメントなども販売されている。