ある液体に、本来なら溶けこまないはずの物質を、透明かつ均一に溶かすこと。界面活性剤のミセル内部に難溶性の物質を取りこんで液体中に分散させる。そのための界面活性剤を可溶化剤と呼ぶ。水に溶けにくい物質を可溶化するときには親水性の強い界面活性剤が、水溶液を油に可溶化するためには親油性の強い界面活性剤が用いられる。見た目を透明に仕上げたい化粧水やジェル作りに利用されることが多い。
可溶化は透明であることが求められる。そのため、乳化のときよりも多くの界面活性剤を使ってミセルの数を増やし、難溶性の物質をより細かく分けて囲いこむ。こうして可視光線を反射できないサイズになった粒子は肉眼では見えなくなる。ただし、可溶化された粒子でも波長が短い不可視光線は反射できる。可溶化が行われた透明な液体に紫外線ランプを当てるとチンダル現象が起きるのはこのため。