天然の界面活性剤の一種で、水に溶けて石鹸のように泡だつ。植物に含まれることが多いが、ヒトデやナマコなどの体内にも存在する。石鹸が普及していなかった時代には、ムクロジやサイカチの果実などサポニンを高濃度で含む植物で洗濯をすることもあった。
界面活性作用によって生物の細胞膜を破壊することがあるため、サポニンを多く含む植物はしばしば毒草とされた。一方で、植物から煮出したサポニンを水に流して魚を捕まえたり、漢方における去痰薬の原料になったりと、有効利用されるケースも多い。また、大豆、茶の種子、エンジュなどのサポニンは食品添加物(乳化剤)として用いられている。