エクリン腺から分泌される汗で、一般的に言うところの「汗」のこと。多いときには1時間に2~3リットルも分泌され、その気化熱で体温の上がりすぎを防ぐほか、皮脂と混ざり合って皮脂膜となり肌をうるおしている。成分の99%は水分、その他は塩化ナトリウムが大部分を占め、残りは乳酸、2価の金属イオン、アミノ酸、尿素などだが、体質や疾患など諸条件によっても成分は変わる。分泌直後は無色透明・無臭。乳酸を含むため基本的な液性は弱酸性(pH5.7~6.5)、細菌の活動を抑える効果がある。しかし大量に汗をかくと成分中の塩化ナトリウムや重炭酸イオンが増えるのでpHは上がり(アルカリに傾き)、細菌活動が活発になって汗の成分を分解。いわゆる「汗くさい」臭いを発するようになる。